【活動紹介】なぜネパールで算数教育??
ナマステ〜
今日学校へ行ったら、門が閉まっていた!
あれっ、まさか?
そう、今日はバンダ(ストライキ)の日です。
街を歩いていても特に変わった様子はありませんが、何が起こるかわかりません。
注意して歩かないと!と思いつつ、今日も二、三回小石でつまづいた・・・
そんことはどうでもよくて。
現在、私はネパールの首都カトマンズの私立学校で、小学校1・2年生に「かず」を教える活動をしています。
わかりやすくいうと「かず」を教える、ですが、正確にいうと「かず」の教え方を研究・実践しています。
「かず」をおしえると行ってもピンとこないと思いますし、そもそもなぜ「かず」を教える必要があるのか、わからない人もいると思います。
今日は、なぜ「かず」を教える必要があるの??ということを書いていこうと思います。
1. ネパール学生の悩みのタネは数学!?
まず、なぜネパールの小学生に「かず」を教える活動が必要なのでしょうか?
以前、ブログで「鉄の門」と言われる高校卒業認定試験、SEEについて書きました。
実はこのSEEでもっとも生徒を悩ませているのが数学だと言われています。
ある農村部の学校の2016年SEEの科目別結果を見てみましょう。
下のグラフはそれぞれ「社会科」と「ネパール語」の結果です。
↑社会科の結果
↑ネパール語の結果
C+(正答率50~59%)が多く、B(正答率60~69%)以上の生徒もいますね。
それでは数学はどうでしょうか。
圧倒的にE(正答率0~19%)の生徒が多いです。
60人中26人、つまり約43%の生徒は正答率が2割を切っているという計算になります。
数学は日本でも苦手な人が多いですね。
僕も大学生なら誰もが受ける〇〇〇〇試験にて 数学は28点でしたから(よく大学入れたな)
2.なぜ数学の点数が低いの?
数学の点数が他の教科に比べて低いのは様々な理由が考えられます。
・理数教師不足
・教材不足
・教室不足(1つの教室に60〜70名入る学校もある)
などなど・・
僕は数学の点数が低い理由の一つに、ネパールの数学の指導方法に問題があると考えています。(問題というか現状ですね)
端的にいうと、ネパールの数学は
プロセス中心の指導
であることが多いです。
計算の仕方は教えます。
足し算の仕方、掛け算の仕方、三角形面積の求め方は教えられます。
しかし「なぜ?」の部分があまり教えられません。
なぜ2と2を足すと4になるの?
なぜ三角形の面積は底辺と高さをかけて2分の1しないといけないの?
そういったことを教えないことが多いのです。
「なぜ」がわからないと、少し問題の形式が変わるとたちまち解けなくなります。(実体験)
つまり「概念」の理解が抜けていることが数学をより難しくしているのだといえます。
3. 算数・数学で一番大切なのは・・・
概念には様々なものがあります。
三角形の概念、足し算の概念、奇数と偶数の概念など・・・
その中でも算数・数学の一番大切な概念は何でしょうか??
数の概念です。(僕はそう思っています。)
「数」は算数・数学の全ての学習の基本になります。
1とは何かわからなければ足し算も掛け算もできません。
「数」でつまづいてしまってはいくら学習したところで積み重ねができないのです。
小学校の低学年のうちに「かず」について理解することで2年生・3年生・・・と学習の積み上げができていくのだと思います。
今回は、なぜ「かず」を教える必要があるのかを説明しました。
では、実際どんなことを教えているの?ということについてはまた今度書こうと思います。
ではまた明日!