【理論編:第三弾】子供はどんな順番で「数を唱える」ことを学ぶの?
ナマステ〜
本当に鼻水が止まらないゆっきーです。
以前、足し算の計算方略とカウンティングに関する理論をご紹介しました。
今日は理論編第二弾の続き、「数唱」についての理論を紹介していきます。
数唱とは?
数唱とは数詞をイチ・二・・・と唱えることを指します。
数唱についてはFusonの「数唱発達の5段階モデル」の説が有名です。
Fusonら(1982)によると、数唱の発達過程は5段階に分けられます。
①糸状(String)段階②分割できない段階(Unbreakable chain)③分割できる段階(Breakable chain)④数量化段階(Numerable chain)⑤2方向段階(Bidirectional chain)
各段階について一つ一つ説明していきます。
①糸状(String)段階
個々の数詞が区分されていない状態です。数詞一つ一つが糸で繋げられているような状態となります。
例:イチニサンシゴロク
②分割できない段階(Unbreakable chain)
個々の数詞は区別されていますが、序列を分割していうことができません。
先生:「3の次はいくつ?」
子供:「うーん・・・」
先生:「4まで数えてみて」
子供」「イチ・二・サン・シ」
③分割できる段階(Breakable chain)
ある数aから数えることや、ある数aから別の数bまで上昇方向に数えたり、下降方向に数えることができます。
先生:「3から7まで数えられますか」
子供:「サン・シ・ゴ・ロク・ナナ」
先生:「よくできました!」
④数量化段階(Numerable chain)
ある数aからn個だけ上昇方向に数えたり、下降方向に数えることができます。
またaからbまで数えて行く間に何個あったかもわかるようになります。
先生:「3から2つ数えてみましょう」
子供:「サン・シ・ゴ」
先生:「3から5までいくつの数がありますか」
子供:「2個!」
先生:「よくできました!」
⑤2方向段階(Bidirectional chain)
どの数からも自由自在に上昇方向も下降方向も容易に数唱が可能です。
先生:「11から14まで数えてみて」
子供:「ジュウイチ・ジュウニ・ジュウサン・ジュウシ」
先生:「7から1まで数えられる?」
子供「ナナ・ロク・ゴ・ヨン・サン・ニ・イチ」
先生「よくできました!」
⑤まで行ければ数唱マスターですね!
10まで数えて見て!というとほとんどの子が数えられるのですが、「じゃあ4から0に向かって数えて見て」というと途端に数えられなくなる子がいます。
普段上昇方向からしか数えない子供もいるので、
日常生活で、
30秒数えたらお風呂上がろうね。
じゃあ30から数えてみよう!
などと行って下降方向から数えさせるという経験も大切になってきます。
以上数唱に関する理論紹介でした!
ではまた明日。