【理論編:第二弾】モノの数を数えるために必要な5原則
ナマステ〜
理論編第1回では足し算の計算方略に関する理論について書きました。
理論編第2回目の今日は、「カウンティング」、つまりものを数えることに関する理論を紹介します。
カウンティングとは??
カウンティングには2種類あります。(栗山, 1995)
1. 物の個数を数える計数
2. 数詞をイチ・ニ・・・と唱える数唱
今日はこのうちの計数について書いていきます。
計数についてはGalmenとGallistelの「計数の5つの原理」が有名です。
「計数の5つの原理」とは?
正しく計数(物の個数を数える)ができるためには5つのことが必要だと言われています。
①1対1対応
②安定順序の原理
③基数の原理
④抽象の原理
⑤順序無関係の原理
一つ一つ説明していきます!
①一対一対応
数える対象物1つにつき1つの数詞を当てることです。
②安定順序
計数に用いられる数詞の配列が常に同じ。
例えば、
5つのクッキーがあったとして
1回目は「イチ・ニ・サン・シ・ゴ」と数えたのに
2回目は「イチ・ニ・サン・ゴ・ヨン」となっていたら、順序が安定していないということになります。
常に同じ順序で数えらえるかどうかが必要ということですね。
③基数の原理
対象物を数えて行った時に、最後の数がその集合の大きさを示すということです。
④抽象性
数える対象物の色や形によらず、正しく数えられるということです。
⑤順序無関係
集合のどこからどのような順でかぞえてもよく、同じものを2回数えたり、数えないで飛ばしたりといった誤りがなければ良いということです。
これらの5つの原則って大人からすると「当たり前じゃん!」って思いますよね。
しかし子供たちにとってそもそも数ってなんなの?「1って何?」「数えてみてって言われたけど、何をどう数えるの?」っていうのがわからないことがあります。
子供がカウンティングするときには以上の5つのことを注意して見てあげてください。
もしカウンティングが苦手だったら、5つのうちどれかができていない可能性があります。
以上計数に関する理論でした!