「教育学部が大人気!?」 ネパールの村の子どもたちの進路意識とは
ナマステ〜!
昨日は本当に疲れました・・・。
今日はリフレッシュしてまた来週から頑張ります!
私はネパールの農村部、マクワンプール県ティストゥング群ナウカンデ村というところで活動しています。
標高約2000Mの場所に位置すること村は、住民のほとんどが自給自足の生活を送っています。
以前その村の学校である調査をしました。
「進路意識調査」です。
10年生の生徒が+2 collage(日本でいう高校)への進学に対してどのような意識を持っているのかをアンケート調査しました。
- Q1.「Collageでは何を勉強したいですか?」
- Q2.「どこの学校で勉強したいですか」
- Q3.「両親の仕事を自分もしたいと思いますか」
- Q4.「進路に関しては親の意見に従う必要があると思いますか」
少し補足するとネパールは10年生終了時にSEEという中等教育修了試験があります。
SEEの試験の結果によって、日本の高校に当たる+2 collageに進むことができます。
+2と表記するのは、教育制度が変わり以前10年生までだった教育期間が2年伸びたことに由来します。
調査結果の一部を見ていきましょう。
Q1.「Collageでは何を勉強したいですか?」
1位:Education(教育)
2位:Management(マネジメント)
3位:Nurse(看護)
圧倒的にEducationが多いですね。続いてManagement。そしてNurseと続きます。
文系科目が人気のようです。
この結果には2つの背景があると考えています。
1つは、学費の問題です。ネパールでは一般的に理系科目の方が学費が高い傾向にあります。
Cost of plus two +2 education in Kathmandu, Nepal - Trail Running Nepal
GovernmentでもPrivateでもScience系の学部はManagementやEducationに比べて2倍以上の学費になっています。
冒頭でも述べたように村の人たちは基本的に自給自足の生活を送っています。
よって子供に高い学費を払う余裕のない家庭が多いのが現状です。
学費の比較的安いEducationやmanagementが人気となっています。
もう一つの背景は情報の差です。
村にある仕事には限りがあります。
農家・商店・トラック運転手そして教員
一方首都カトマンズには様々な業種の仕事があります。
村の生徒は、ロールモデルとなる大人の存在と言って真っ先に思い浮かぶのが「教師」です。
村の育ちの僕もそうでした。
教師しか知っている仕事がなかったというのも事実です。
キャリアの選択肢がそもそも狭いと学びたいことも限られるのは当然のことかなと思います。
Q2.「どこの学校で勉強したいですか」
図が見えずらいですが
1位:カトマンズ(ネパールの首都)
2位:ヘトウダ(村からバスで4時間のところにある都市)
3位:パルーン(村からバスで1時間にある街)
やはり首都カトマンズで質の高い教育を受けたいと思っている生徒が非常に多いです。
事実、カトマンズには質の高い教育を提供している私立の高校がたくさんあります。
最近では公立高校への進学率が減り、私立への進学者が急増しているニュースもあったほどです。
kathmandupost.ekantipur.com
Q3.「両親の仕事を自分もしたいと思いますか」
この質問は二つにわかれました。
Noと答えた人が半数以上いたのには驚きました。
生徒の親のほとんどは農家です。
しかし生徒は農家ではない仕事に就きたいと思っている生徒が多いようです。
よく聞くのが、「海外に行ってお金を稼ぎたい」というもの。
以前であれば村で自給自足の生活をしていればよかった。
しかし今は村にもどんどんお金の流れができてきて、お金なしでは生きられないようになりつつあるのかなと。
Q4.「進路に関しては親の意見に従う必要があると思いますか」
この質問には100%の生徒が「はい」と答えました。
ネパールにおいては親の意見が絶対で結婚など重要な決定は親に委ねられていることが多いようです。
これは進路選択も例外ではありませんでした。
親がキャリアに関してどのような意見を持っているかによって子供の進路が決まってしまう。
そんな状況にあります。
もしかしたら親に対してのキャリア教育的なものも必要なのかもしれないなーと感じました。
親がまず高等教育にかかる費用や内容を知って、自分の子供の進路選択を助けられるようになると、親子にとって最適な選択ができるのではないかと。。。
まだまだネパールの教育はわからない部分が多いですが、
少しづつ勉強していきたいですね!
ではまた明日!