【猛暑対策】ネパールの学校、夏の猛暑への神対応とは!?
ナマステ〜
昨日は、ネパールと日本の算数教育の目標について書きました。
先月の中旬、日本へ一時帰国をしました。
長らく海外で生活していたこともあり、どんな逆カルチャーショックが待ち構えているのかソワソワしながら羽田空港へ到着しました。
そこに待ち構えていたのは・・・
暑い。
ひたすらに暑い。
ネパールにいる時から日本の猛暑のニュースは度々目にしていました。
しかしこれほどまでに暑いとは思わなかった・・・。
ここは日本か、と疑ってしまうほどの暑さでした。
ネパールに帰国してからもニュースで、猛暑による熱中症事故が多発していることに胸を痛めていました。
特に気になったのは学校での熱中症事故です。
連日の猛暑により、学校現場では毎日のように熱中症の疑いで病院に搬送されるなどの事故が起こっています。
学校の対応をめぐっては様々な議論が繰り広げられています。
連日の事故を受け、文科省も夏休みの延長などの対策を検討し始めました。
このように、日本の学校現場では猛暑への対応は無視できない大問題となっていることがわかります。
実は僕が今住んでいるネパールの学校でも猛暑対策が行われています。
ネパールは日本ほどは暑くありません。
一番暑い時期でも最高平均気温が30度くらいです。
しかしネパールにはエアコンや扇風機といったものがほとんど設置されていません。
加えて水道から飲める水がでるなんてことはないので、常に水を飲める環境でもありません。
なんだかんだ言って暑いんです。
では、ネパールの学校ではどのような暑さ対策が行われているのでしょうか??
※以下説明するのは私が活動している村の公立学校の対策です。場所や公立・私立によっても対応は変わります。
1. 学校の開始時間が朝6時からに
通常、学校の開始時間は午前10時です。
しかしもっとも暑い時期である5月から6月にかけては朝の6時から学校が始まります笑
正直起きるのが辛いです・・。
朝涼しいうちに登校し、一番暑くなる正午頃には家に帰宅。
いったん昼寝をして、涼しくなる午後3時以降から再び仕事や宿題を開始します。
2. 学校が1ヶ月間丸々休み
6月下旬から7月下旬にかけての7ヶ月間、学校は夏休みに入ります。
これは気温が高くなることに加えて、本格的な雨季に入り登校が困難になるという理由があります。
村の学校に部活動や課外活動はありません。
そのため家でゆっくり過ごしたり、カトマンズでその期間過ごすこともあります。
3. 金曜日は毎週午前授業
金曜日は一週間の疲れが溜まる日ですよね。
しかもネパールは休日が土曜日だけということもあり週6日があります。
そのため金曜日は毎週午前授業で、金曜の午後、そして土曜日とゆっくり過ごすことができます。
このようにネパールでは自然に逆らわず、気候に合わせたライフスタイルを取っています。
日本も学校の開始時間を朝6時にするべきだ!なんてことは思っていません。
ネパールの農村のようにある種それぞれの村・コミュニティーが独立している場所では学校の開始時間が変わったところでなんら影響はありません。
しかし日本でそれをやろうとすると、バスの時間がどうとか、お弁当作るのがどうだとか、色々と問題が出てくるわけです。
高度に発達した社会であればあるほど、いろんなことが複雑に絡み合って動いていて
ひとつの歯車が崩れると他の歯車も機能しなくなってしまうんですね。
文科省が検討している夏休みの延長に関しても、
延長したらしたで、授業日数が足りない・・・という声があちこちから聞こえてきそうです。
一つ抜いたら全部が倒れてしまう、崩壊寸前のジェンガみたいに
何かを変えようとするとそれ以外の全てを根本から変えないといけなくなる。
それがきちっと整いすぎたが故の弱点なのかもしれません。
もう夏は終わりを迎えようとしていますが、これから日本は気温が上がっていくとすると猛暑対策は無視できない問題の一つになりそうです。
ではまた明日。