【理論編:第六弾】数を教える時に絶対知っておきたい「数の三者関係」
ナマステ〜
帰国日まであと少しのゆっきーです。
これまで5回にわたって数を教えることに関する理論を紹介して来ました。
↓過去記事はこちら
【理論編:第一弾】足し算の秘密大公開! - 田舎もん大学生のネパール日記
【理論編:第二弾】モノの数を数えるために必要な5原則 - 田舎もん大学生のネパール日記
【理論編:第三弾】子供はどんな順番で「数を唱える」ことを学ぶの? - 田舎もん大学生のネパール日記
【理論編:第四弾】簡単なようで実は大切!「順序数と集合数」 - 田舎もん大学生のネパール日記
【理論編:第五弾】こどもはなぜ指計算してしまうの? - 田舎もん大学生のネパール日記
数の概念を教えることをメインで活動しているのですが、
そもそも「数」の概念を習得するとは何でしょうか?
例えば、
「子供がお風呂の中で1から100まで数えられるようになった!私の娘は数をマスターしたわ!」
となるでしょうか??
もしくは
「わーすごい、うちの子は30まで数字をかけるようになったわ!もうこれで数は完璧ね!」
となるでしょうか?
いずれ場合も数を理解したとは言い切れません。
では、どうしたら「数」をマスターしたと言えるのでしょうか?
1. 「数」を構成する3要素
どうしたら「数」をマスターしたかを知るには、まず「数」とは何かを定義しなければいけません。
ここでいう「数」とは何か?という問いは哲学的なものではなく、算数一般においての「数」とは何かを指します。
算数の世界において「数」は
①具体物の量(鳥が「一羽」など)
②数詞(「いち」「に」「さん」など)
③数字(「1」「2」などの数字)
2. 数の三者関係
上の写真は「数」を構成する三つの要素の関係を表した図になります。
①具体物から数詞
具体物をみて、数詞で答えられることです。
例)
お母さん:「このみかんいくつある?」
子供:「みっつ!」
お母さん「よくできました!」
②数詞から具体物
数詞と具体物を対応させられることです。
例)
お母さん:「みっつりんごを取ってみよう」
子供「(りんごをみっつとる)」
お母さん「すごいよ!」
③数詞から数字
言われた数詞の分だけ数字を書くことができることです。
例)
お母さん:「さん」ってかける?
子供:「3」
お母さん:「よくかけました!」
④数字から数詞
数字を見て、数詞で答えられることです。
例)
お母さん:「3ってどう読む?」
子供「さん!」
お母さん:「すごい!」
⑤数字から具体物
数字と具体物を対応させられることです。
例)
お母さん:(3と書いて)「この分のみかんをとってみて」
子供:「はーい(みかんを3つ取る)
お母さん:「よくできました!」
⑥具体物から数字
具体物を見て数字で書くことができることです。
例)
お母さん:「ここにあるみかん全部でいくつか数字で書いてみて」
子供:「4!」
お母さん:「これであなたも数マスターね!」
まとめ
以上のことからもわかるように
「数」というのは
①具体物の量(鳥が「一羽」など)
②数詞(「いち」「に」「さん」など)
③数字(「1」「2」などの数字)
の3つがお互いに関係しあっていることがわかります。
つまりこのうちどれか一つだけ理解できたとしても「数」を理解したとは言えないのです。
子供に数を教える時には
上記で説明した①から⑥がしっかりできているか一つ一つ確認しながら教えて行くことが大切です。
実践編ではこの三者関係を使ったアクティビティーの紹介をする予定です!
ではまた明日。